クロダイは簡単に釣れるターゲット!
 近年クロダイをルアーで狙う釣りが流行しています。
 中でも都市近郊河川河口部で手軽に釣れることから、東京湾を中心に流行っているのがバイブレーションやミノー、シャッドを使った釣り。この釣りはゲーム性が高いながらも、本格的なシーズンに入ればシーバスより簡単に釣れるので、初心者にも楽しむことができます。
クロダイはエビやカニなど甲殻類、牡蠣やカラス貝のような貝類を主に食べていますが、ハクやイワシ、ハゼといった小魚まで様々な餌を捕食する雑食性の魚です。
ここがポイント……牡蠣瀬など餌がたくさん集まるストラクチャに集まりやすく、目の前を通ったものに喰いつくため、ボトムを探れるシャッドやバイブレーションがよく使われます。シーバスも同時に狙えるので、楽しみも倍増です。


クロダイのシーズンは?
春〜秋がメインシーズン
 クロダイは通年狙うことができますが、冬場は水温が下がるため活性が低かったり、深場へ行ってしまいます。河川でバイブレーションやシャッドで釣る場合は、水温が上がってシャローエリアにさしてくる、春から秋までが釣りやすい時期です。
ここがポイント……関東では5〜8月が最盛期。クロダイが活発に餌を捕食するので、ルアーに反応しやすくなります。地域により差があるので、最寄りの釣具店で聞いてみましょう!


釣りやすい時間帯とタイミング
昼夜問わず干潮前後2時間がベスト!
 クロダイは夜行性といわれていますが、日中でもよく釣れます。最も釣りやすいのは干潮前後の2時間。潮が引き水深が浅くなると、クロダイの餌となるベイトが狭いレンジに凝縮されるため、捕食ゾーンへルアーを通しやすくなるので、可能であればその時間を見計らって行くのがオススメです。
ここがポイント……大潮だと流れが速すぎてルアーをボトムに通しづらいので、実は小潮や若潮、長潮などの流れが比較的緩いタイミングが釣りやすいです。


クロダイゲームのオススメタックルは?
普段使っているシーバスタックルでOK!
 シーバス用のL~MHまで、幅広いタックルを流用してクロダイを狙うことができます。サイズのわりに引きが強い魚なので柔らかいロッドで釣れば、より引きを楽しむことができますよ。

リールは3000番が使いやすい!
 巻きスピードは速い方がいいので、ノーマルよりもスピードを調整しやすいHG(ハイギア)やXG(エクストラハイギア)などがおすすめです。
ここがポイント……いきなり突っ込むような引きをするので、強く締めすぎずにドラグ調整をしっかりしましょう。

メインラインはPE1.0〜1.2号がオススメ!
 ラインもシーバス同様の太さでOK。上記条件を満たしていればそのまま使えます。
ここがポイント……ゴロタや牡蠣瀬周りを狙うため、ラインが擦れて傷つきやすいのでリーダーは太くしましょう。


オススメルアー解説①
【キックビートシリーズ】
 「70㎜20g、15g」「55㎜17g、12g」の4タイプがあるので、水深や流速に適したウェイトを選んで使い分けることが可能です。スイム姿勢が前傾ではなく水平に近い姿勢で泳ぎ切るので、違和感を与えず見切られにくいという特徴があります。
70㎜はタダ巻きや高速巻きに、55㎜はリフト&フォールやチョンチョン巻きなど多彩なアクションに向いているので、誘い方によってサイズを使い分けるのがポイントです。


オススメルアー解説②
【ランブルビートFloating】
 ランブルFはスイム姿勢が平行に近い、ミノーとシャッドの中間の特性を持ったミノーです。リップがバンパーの役目を果たすため牡蠣瀬やゴロタ場などにゴツゴツ当てても根掛かりしにくく、クロダイが好む根の多い場所でもストレス無く釣ることが可能です。
 巻いている途中で根掛かったと思ったら、巻くのを止めラインをたるませると浮き上がって根掛かりを回避することができ、それが同時に食わせの間にもなります。基本は投げて巻くだけなので、誰にでも使いやすいルアーです。


オススメルアー解説③
【ファンキーダート55・66】
 ファンキーダートはキックビートのスピードではクロダイが反応しきらないときに、ゆっくりネチネチと誘い出すイメージで使います。
  水噛みが強いのでスローに巻いてもよいですし、ファンキーダートが得意とする「連続ダート」で、クロダイが好きなエビなど甲殻類が跳ねるようなリフト&フォールアクションで誘うのも効果的です。


クロダイのいるポイント
 クロダイは河川河口部の汽水域や運河で狙うことができます。中でも狙いやすいのは牡蠣瀬、ゴロタ場、テトラ帯、敷石など、クロダイのエサとなるベイトが溜まりやすいストラクチャが絡む水深3m以内のポイント。
 テトラや敷石など目に見えるポイントがない場所でも、底に牡蠣殻や馬の瀬があればクロダイが着いている可能性が高いです。底にストラクチャがあるかは、沈めたルアーから伝わってくるコツコツという振動でわかります。初めての場所ではいきなり沈めると1投目から根掛かりしてしまうこともあるので、底の状態を把握するためにフックを外して投げるのも一つの手です。 潮が引いたときに川底のストラクチャを確認しておくと、水位が上がったときに狙うポイントがわかるので、潮が最も引く大潮の干潮時に川の地形変化を見に行くだけでもアリでしょう。
※地形変化とは……浅瀬から突然深くなるブレイクや、ちょっとした起伏(馬の瀬など)、牡蠣瀬の密集している場所などの、少しでもボトムに変化があるポイント。そういった場所にクロダイは定位します。
 ストラクチャがメインの釣りですが、クロダイはシャローエリアの砂地にもいるので、あまり深い場所ではなく「こんな浅くていいの?」というような30cmから1m程度の浅いポイントを狙うのも忘れないようにしよう。中にはクロダイが背びれを出して泳いでいるような場所があるので、水面の変化にも要注意。ただし、シャローエリアにいるクロダイは物音に敏感なので、少し離れた場所から狙うのが大切です。
ここがポイント……陸上から見て何の変化の無い場所でも、水中に点在する牡蠣瀬を見つけられれば釣果に大きな差が出ます。ルアーから伝わる情報から判断するのはもちろん、潮が引いたときに現れる地形を確認したり、水中に泳いでいるクロダイがいるか偏光グラスでよく観察しましょう。
 



【ゴロタ場】
岸際に岩が積み上げられた場所。水中数メートル先まで続いていることが多い。 根掛かりしやすいので、バイブレーションを投げる際は注意が必要だ。

【敷石】
岸際に大きな石が並べられた場所。ゴロタ同様水中数メートル先まで入っていおり、岩の隙間にクロダイのエサとなる甲殻類などが溜まりやすい。

【牡蠣瀬】
川底に牡蠣が積み重なってできた瀬。クロダイが牡蠣に集まり、甲殻類も多く隠れている。この写真は干潮時に水面からでたもの。通常時は底にこういうストラクチャがある場所がポイントとなる。

【浅い砂地】
河口付近にある浅い砂地もクロダイのポイント。驚くほど浅い場所にもいるが、浅い場所にいるクロダイは警戒心が強いため、遠くからルアーを投げてみるとよい。


【ランディングネット】
安全な位置からランディングをするために長めのシャフトを用意しましょう。5m前後の長さがあるとベスト。潮が引いて現れたゴロタやテトラの水に浸かっていた部分は滑りやすいので、水際には近づかないようにしよう。

【フィッシュグリップ】
クロダイの口は貝や甲殻類を嚙み砕くほど顎の力が強いので、安全を考慮してフィッシュグリップで持ちましょう。決してバス持ちはしないように!

【グリップ力の高い靴か長靴】
干上がったゴロタ場やテトラ帯の上は滑りやすく危険なので、スパイク付きの靴を履くことを推奨します。足元には充分注意して安全な釣行をしましょう。



キックビート7020
【キックビート】70㎜ 20g HOOK:#6

キックビート7015
【キックビート】70㎜ 15g HOOK:#8

キックビート5517
【キックビート】55㎜ 17g HOOK:#8

キックビート5512
【キックビート】55㎜ 12g HOOK:#8

ランブルフローティング 【ランブルビートフローティング】80㎜ 11g HOOK:#6

ファンキーダート55
【ファンキーダート】55㎜ 11g HOOK:#8

ファンキーダート66
【ファンキーダート】66㎜ 16.5g HOOK:#6